ヨーロッパで描かれてきたフレスコ絵画。その様式と高い芸術性に魅せられて以来、いつしか自分自身でもその様式で作品を描くようになりました。
元来「フレスコ画」とは、壁に漆喰を塗りそれが乾くまでに顔料を水で溶いたもので描いてゆく技法です。現在では作業性のことからアクリル系塗料などで描かれるようになりましたが、絵画的な様式を踏襲したものを「フレスコ・スタイル」と呼ぶことでフレスコ絵画への愛と敬意を表しました。
古典絵画スタイルの天使達。イタリアでも結構人気があるので滞在中にはたくさん描きました。
ここで紹介するのはひとつを除きすべて塙のオリジナルデザインです。
日本に限らず、よく目にする天使のグッズには「ウイリアム・ブーグロー」や「ラファエロ」「ロッソ・フィオレンティーニ」の絵画が多く使われていますね。
トロンプ・ルイユとは平坦な壁面等に、まるで立体物があるかのように描く、いわゆる「だまし絵」のことです。
今で言うなら「3D絵画」といったところでしょうか。
イタリア滞在中はトロンプ・ルイユ外壁のメッカでもあるリグーリア州で壁画制作・修復に携わりました。
「風景画」としての壁画は空間に奥行きや開放感、そして時には品格をも与えるためホテルや商業施設からの需要が多いです。
博物館などのジオラマ背景もテーマごとの空気感を表現するのに重要ですね。
18世紀イタリアの風景画家「チニャローリ」の複製画にまつわる話は面白すぎるので今度記事に書きます。
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